Perfumeレビュー!「Spinning World」【ニューアルバム「PLASMA」】

Perfume(パフューム)のおすすめLIVEや曲を紹介【Spinning World】 Perfume

今回は「[Official Music Video] Perfume 「Spinning World」」の紹介です。

現在発売中のアルバム「PLASMA」に収録されています。

Perfumeレビュー!「Spinning World」【ニューアルバム「PLASMA」】

Perfumeレビュー!「Spinning World」【ニューアルバム「PLASMA」】

曲について

EDMでありながらダウナーさを曲全体から感じるのは、このせわしいコロナ禍においてアスピリンのような効能をもたらしてくれます(表現w

あまり詳しくはないのですが、昔のレアグルーヴのようなグルーヴィさもあり、いつまでも酒席のBGMとして聞き続けられるメロウさも持ち合わせています。

MV(ミュージックビデオ)について

ミュージックビデオはいつものように演技パートとダンスパートに分かれており、それぞれで毛色が変わっています。

ダンスパートはいつものPerfumeダンスといった振付けで、相変わらず印象に残る特徴的な「型」の連続になっており惹きつけられます。

演技パートではPoppingの中でもアニメーションというダンスジャンルで、俗にいう「ロボットダンス」と言われるようなものを駆使し、テーマである操り人形感を表現しています。

Perfumeの振付は、元々アニメーションに近いニュアンスがあったのですが、ここまで全面に押し出してくるのは「Spring of Life」以来です。「Spring of Life」については、あ~ちゃんについて書いた記事で言及していますので、良ければそちらもご覧ください。

身体能力お化け、ストリートダンサーあ~ちゃんの真の実力~with Perfume寸劇~

特筆すべきは、この演技パートのアニメーションが、「Spring of Life」の時よりもスキルアップしていることです。
まあ、見て貰えば分かるのですが、3人の「人間味を無くす」技術は比類なきレベルまで達していて、ダンスに対する求道性が見て取れます。

ちなみにPoppingは大きく分けるとブガルーとアニメーションに分かれており、この動画を見ていただくと、両者の違いが分かりやすいかなと思います。

ダンスについて

MVの時点で、既にダンスについては結構言及していますが、今回のダンスは色々考察できることがあります。まず、公式ライナーノーツのかしゆかのコメントを引用します。『PLASMA』のタイトルがどう決まったかという問いに対し

かしゆか「中田さんがおっしゃっていたのは、有機的だけど科学的、未来っぽいけどアナログっぽい、というか。最先端のものもプラズマだけど、ネオン管もそうだよね、とか。地球上では、ずっと形を維持しておくことが難しくて、動き続けていないと形をとどめていられない、という話もしてくれて。Perfumeの人間味のあるアナログな部分と、音楽やテクノロジーで最先端を発信していく部分にすごくマッチしていると思います。」

Perfume New ALBUM 特設サイト Perfume PLASMA SPECIAL INTERVIEWより

Perfumeは、今回のアルバムで”個体・液体・気体に次ぐ物質の第4の状態”である「PLASMA」というタイトルをつけることで、新境地の存在としての在り方を模索している段階、であると思料されます。

MIKIKO先生は振付けを作るに当たって、この意味について考え抜いたことでしょう。
先生は雑誌『装苑』でのインタビューで、中田ヤスタカが言った言葉を3人に教えて貰い、それに「Spinning World」の振付けの着想を得ている旨の発言をしています。

これまでの概念にない第4の形態。どういった表現が振付けで表出すれば、そんなパフォーマンスが実現できるのか。

現時点でのその回答が、ダンスの歴史を掘り起こし、ダンスジャンルを時空を超え融合させ、新しい未来を創り出すということではないかと考察します。

それはどういうことか。
まずMVの演技パートで披露したアニメーション(Popping)はストリートダンスでは70年代から80年代に生まれた「オールドスクール」に当たります。
NHK「SONGS」やTIKTOKのライブでフル尺で披露した振付を確認したところ、アニメーション部分は曲の間奏や後奏の一部分でした。
そして全体的にはいつものPerfumeダンスであり、時折HIPHOP的な振付を組み込まれています。

HIPHOPな部分は、インタビュー等で3人が言っている間奏部分はもちろん、歌唱パートでも「ロジャーラビット」というHIPHOPのステップをアレンジした振付が使用されています。大体MVの35秒、1分20秒、2分10秒あたりですね。
ロジャーラビットがどんなステップかは以下の動画でご確認ください。

そして、HIPHOPは90年代以降の「ニュースクール」に分類されますが、ロジャーラビットはニュージャックスイングというジャンルのステップです。
ニュージャックスイングは80年代後半~90年代にかけて流行したもので、日本では「ミドルスクール」分類されます。
つまり「Spinning World」の振付は、これまでのPefumeダンスと「オールドスクール」、「ミドルスクール」、「ニュースクール」が融合して創り出されたものになっています。

MIKIKO先生は新境地を模索する中、「温故知新」こそが鍵となる考えに至ったのかもしれません。

まあ、アニメーションに関しては、「polygon wave」のLIVEで「アンドロイド&」が先んじて披露されていますので、そのイメージが先にあった可能性もあります。
「アンドロイド&」の振付もアニメーションが使用されています。

オールドスクールとニュースクールの違いについても、過去にPerfumeに関する記事で言及しているので、良ければそちらもご覧ください。

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個人的には、後奏部分で突然裏拍でリズムを取っていくポージングの連続が好みです。これもナスティと考えると、ソウルダンス(パーティグルーヴ)まで取り入れていることになりますね。
恐るべしMIKIKO・・・!

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