PEAK~部活動戦略~part3

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PEAK~部活動戦略~【相田ロバート】

PEAK~部活動戦略~part3

リクは生来の頑固さと人見知りが災いして、入学から1か月友人が出来なかった。一人でいることが嫌いではなかったので疎外感は感じていなかったが、高校という狭いコミュニティでは気まずい思いをすることも多々あった。

そんな折、ある出来事がきっかけで、クラス内で無難に立ち回っていた―少なくともリクにはそう見えた―相田ロバートと友人になった。

「トレーニングに付き合ってくれるのは有難いんだが、なんで毎回練習も観てるわけ?」

「ああ、動画撮ってるんだよ。」

「動画?」

「リクの練習で死にかけている様子をクラスの女子に見せてあげようと思って。」

「やめてください。しんでしまいます。」

ただでさえ休み時間は寝てばかりで、クラスに馴染めているとは言い難い立場にいる上、そんなことをされると暗黒の1年になってしまう。

「リク自身に自分のプレーを見て貰って、自分の下手さに悶絶してもらおうと思って。」

「君、サディストって知ってる?」

「自分のプレーを動画で見ると、実際イメージしてるプレーと違いが分かるだろ?だから修正しやすいんだよ。頭の中と身体操作の齟齬を。」

「ソゴ、、、?」

「・・・今度国語も教えてあげるね!オレ帰国子女だけど!」

「ぐっ・・・。」

「まあ、成長するために必要なフィードバックってやつだよ」

「ふぃーどばっく・・・?」

「・・・今度英語も教えてあげるね!オレ帰国子女だから!」

「ぐっ・・・」

そうしている間に、インターハイ予選が始まった。リクは当然ベンチにも入れず、スタンドから全試合応援していた。チームは例年通りベスト4には入ったが、その後の総当たり戦では1勝も出来ず、3年生にとっては最後の大会が終わった。土方高校は進学校なので、優勝して全国に出るようなチームでもない限りウインターカップを待たずに3年生は引退する。

新チームが始動しても部員は1、2年生だけで20人いるので、リクの序列はもちろんベンチ外だ。まあ、練習に付いていけるようになってきたし、なんとなく上手くなった気もする。「焦らず頑張ろう」そう思っていた矢先、相棒が悪魔のような笑みで誘ってきた。

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