PEAK~部活動戦略~【最適ポジション】
「なあロバート。ちょっと相談があるんだけど。」
「何かな?Fack in Jap」
「Fack in Japくらい分かるよ馬鹿野郎!・・・オレってプレーの特徴ないよな?」
「クラスの女子からリクくんていつも寝てるよねーって言われてるから夜遊びキャラって特徴あるんじゃない?」
「え、そんな事思われてんの?ますます話しかけられなくなるな・・・じゃなくて!プレースタイルの話だよ。」
「そんな急に性癖のこと聞かれても。」
「プレイじゃなくプレーな!!1年生大会で確実にスタメン取るには、何か特徴があった方がいいんじゃないかって。」
「ふむ、まあ確かに今はセカンドガードくらいしか任せられないよな。得点力が高いわけではないからフォワードは無理だし、バスケIQは高くないからポイントガードも無理だし、IQも高くないから成績も微妙だし。」
「君、オレのIQ知らないよねえ!?ねえ!?」
「身長が伸びたといっても176cmだからセンターも無理だからなあ。でもさ、リク、ジャンプ力上がったろ?」
「え、そうか?図ってないからなんとも。」
「観てたら分かるよ。それに身体能力が上がって、当たり負けしなくなってる。多分HIITトレーニングでバーピーだけじゃなく、色んな動きを取り入れてるからだと思う。つまり、ここから導き出される答えは・・・」
「こ、答えは?」
「君は桜木花道を目指せ!」
「・・・えっと、PF(パワーフォワード)のポジションってことか?」
「That’s right Fack in Jap.」
「罵倒を入れるんじゃねえよ!お前もハーフだけど日本人だろうが。」
「Come again?」
「もういい。つまり身体能力を上げて、ダンク出来ればいいんだな!」
「・・・。」
「冗談だよ!うーん、周りを助ける黒子的な役割を強化すればいいってことか?」
「その通り。リクはリバウンドやスクリーナーみたいな、あまりやりたがらない役割を律儀にやるような基礎を極めたようなプレーヤーを目指すべきかな。脇役に徹するみたいな。」
「脇役に徹すると桜木みたいな華がないのでは?」
「仕方ないよ。君、華ないから。」
「(怒)」
「あ、顔のことだよ?」
「殺す(怒)」
「でもリクはチームメイトからはいじられキャラだけど好かれてる。それはプレーでも献身性が高いからだと思うよ。なら、それを生かさない手はないでしょ。」
「まあ、そう言うなら、、、。」
「そうと決まればPFでのスタメン出場に向けて、やるべき練習ははっきりしたよ。ゴール下が君の戦場になるわけだから、まずは足腰強化だね。」
「具体的には?」
「スクワットランジ系の筋トレをやっていこう。昼休み以外の休み時間に。」
「え、あの寝る時間は?」
「授業中。」
「・・・はい。」
クラスの男子からはからかわれ、女子からは引かれた目で見られる中、リクは律儀に休み時間の筋トレを開始した。ロバートは笑いをかみ殺しながら教室の端で、横目で見ていた。「お前がさせてるんだろうが」というイラつきを堪え、1年生大会に向け日々のトレーニングをコツコツを続けた。
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